福岡県・佐賀県・長崎県に「大雨特別警報」最大級の警戒を
活発な前線の影響で九州北部に再び発達した雨雲が流れ込み、局地的に非常に激しい雨が降っていて、大分県では筑後川が氾濫しました。大雨の特別警報が出されている福岡県と佐賀県、長崎県では、6日の記録的な大雨で川の氾濫や土砂災害の危険性が極めて高い状態が続き、引き続き最大級の警戒が必要です。避難場所など安全な場所で過ごしてください。
気象庁によりますと、活発な前線の影響で西日本と東日本の広い範囲で大気の状態が不安定になり、この時間は九州北部に再び発達した雨雲が流れ込んでいます。
▽熊本県小国町付近と、
▽大分県日田市の中津江付近と天瀬付近、
▽それに大分県玖珠町付近では、
レーダーによる解析で午前6時までの1時間にいずれもおよそ110ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表しました。
また、午前9時までの1時間には、
▽熊本県南阿蘇村で62.5ミリの非常に激しい雨を観測したほか▽福岡県添田町で41ミリの激しい雨が降りました。
この大雨で大分県や福岡県を流れる筑後川は大分県日田市で氾濫が発生し、国土交通省と気象庁は、午前8時半すぎ、「氾濫発生情報」を発表しました。警戒レベル5にあたる情報で、周辺自治体の住民に対し、自治体からの避難情報を確認するとともに、安全確保をはかるよう厳重な警戒を呼びかけています。
気象庁は、6日の記録的な大雨で土砂崩れや浸水などによる重大な災害が発生している可能性が極めて高くなっているとして、福岡県と佐賀県、長崎県のいずれも複数の市や町に大雨の特別警報を発表していて、最大級の警戒を呼びかけています。
引き続き避難場所など安全な場所で過ごしてください。
ただ、状況が悪化するなどして避難場所までの移動が危険な場合には、近くの頑丈な建物や頑丈な建物の高い階で、崖や斜面と反対側の部屋に移動するなど、少しでも命が助かる可能性が高い行動を取るようにしてください。
これまでの雨で土砂災害の危険性が非常に高まり、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、愛媛県、奈良県、岐阜県、静岡県、長野県では「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
また、福岡県、佐賀県、大分県、熊本県、山口県では「氾濫危険水位」を超えている川があります。
今後の見通し
前線は今後も停滞し活発な状態が続く見込みで、西日本から東北の広い範囲で、局地的に、雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあります。
8日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽九州北部で250ミリ、
▽四国と中国地方、それに東海で200ミリ、
▽九州南部と関東甲信で180ミリ、
▽近畿と北陸で150ミリ、
▽東北で100ミリと予想されています。
また、9日朝までの48時間の雨量は、
▽東海で300ミリから400ミリ、
▽九州北部で250ミリから350ミリ、
▽九州南部と四国、中国地方、近畿、関東甲信で200ミリから300ミリ、
▽北陸で150ミリから250ミリ、
▽東北で100ミリから200ミリと予想されています。
現在、大雨の特別警報が出されている地域のほか、
▽今月4日、豪雨に襲われた熊本県の被災地や、
▽6日、記録的な大雨となった九州南部などでも再び大雨となるおそれがあります。
地盤が緩み、川の堤防が傷んだ場所では災害の危険性が非常に高くなっていて、気象庁は土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するよう呼びかけています。
大雨特別警報が発表された地域
大雨特別警報が発表された地域は、長崎県と佐賀県、福岡県の以下の市や町です。
長崎県では、▽長崎市、▽長与町、▽時津町、▽諌早市、▽大村市、▽西海市/江島・平島を除く、▽東彼杵町です。