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汗ダラダラ、冷房ガンガン「夏風邪」にご注意を

何となく体がだるい、喉の調子が良くない…一度かかると長引くとも言われるやっかいな「夏風邪」の原因・対策方法

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汗ダラダラ、冷房ガンガン「夏風邪」にご注意を

夏に流行する発熱、咽頭痛、咳嗽(がいそう)などの上気道症状を総じて「夏風邪」と言います。上気道炎の症状の原因にはウイルス、細菌、クラミジアマイコプラズマなどがありますが、成人の場合その大部分はウイルスによるものと言われています。

 

夏に流行するウイルスはアデノウイルス(小児ではプール熱の原因)、エンテロウイルス(小児では手足口病ヘルパンギーナの原因)が多いです。エンテロウイルスは腸の中で増殖するウイルスの総称で、コクサッキーウイルス、エンテロウイルス山形県山形市があるように総称と個別の名前が一緒)、エコーウイルスなどがあります。

 

それぞれのウイルスにはさらに数百の亜型に分かれますので、1つの型のウイルスに対する免疫が出来ても他の型には効かない為、何回も感染してしまいます。ワクチンがなかなか出来ないのも、それぞれの種類に対応するワクチンが作れないからなのです。

 

ウイルスは細菌と異なり、自分で増える事は出来ません。人間の鼻やのどの粘膜の細胞に侵入し、感染した細胞に自分の仲間を作ってもらいます。感染した細胞はウイルス工場となり、短時間に大量のウイルスを作成してしまいます。


人間の体の免疫は感染した細胞を丸ごと攻撃しますので、粘膜が傷んで喉や鼻がヒリヒリし、鼻水、くしゃみ、痰、咳でウイルスを追い出そうとします。熱、頭痛、関節痛は人間を横になって休ませるような防御反応と言われています。

 

「夏風邪」が長引く理由とは?

夏風邪に特徴的な症状はありません。上記でご紹介した上気道炎の症状、嘔吐、下痢などが主な症状となります。


同じウイルスに感染しても、人によっては異なる症状が出現する事もありますので、症状からはどんなウイルスに感染したか判断する事は困難です。

 

ウイルス感染には抗生物質は効きませんので、症状を緩和する薬(解熱剤、咳止めなど)を飲んで、自分の免疫細胞がウイルスやウイルスに感染した細胞をやっつけてくれるまで症状が続きます。

 

夏に流行するウイルスが強力で、長く体に居座ってしまうわけではありません。夏風邪の症状が長引く原因としては、感染した人間側の問題が大きいです。

 

免疫の力は疲労、睡眠不足、ストレスなどで低下します。 夏はクーラーの効いた部屋と外の行き来で、温度や湿度の差が体に負担になったり、日が長くなり外での作業、運動が長時間になったりで疲労する事も多くなります。また風邪のひき始めの症状が軽いので仕事や学校に行ったり、買い物などにも出かけていく人が多いように思います。疲労、睡眠不足は免疫の力を弱めますので、ウイルスと免疫細胞の戦いが長引いてしまうのかもしれません。

 

免疫の反応が弱い場合は治るのに時間がかかり、場合によっては一緒に肺炎、重症の副鼻腔炎などの細菌感染が起きている可能性があります。5日以上熱や喉の痛み、咳などが続くようなら医療機関を受診していただいた方が良いと思います。これまでに経験した頭痛、咽頭痛、咳嗽よりひどい症状の場合や、胸の痛みなど上気道炎の症状と異なる症状が伴っている場合にも早めの受診をお勧めします。

 

 

「夏風邪」を予防する為には

夏の屋外は高温多湿ですが、クーラーなどをつけた室内では乾燥してしまいがちです。汗をかくことも多く、皮膚から直接水分が蒸発したりするので脱水も乾燥を助長します。乾燥した鼻やのどの粘膜の細胞にはウイルスが付きやすくなりますので、のどの潤いを保つ為にもこまめな水分補給を心がけるようにしましょう。

 

冬場と違って換気、加湿する事が少なくなってしまいますので、風邪症状の人がいる場合は部屋の換気もこまめに行う事が大切です。マスクをつける事は暑さの中では大変ですし、ウイルスの侵入は完全には防げません(粘膜の乾燥予防程度の効果しかありません)。

 

また手についたウイルスが口から入って感染する事も多いので、手洗いやうがいもしっかり行うようにしましょう。


アルコールの入った清拭ペーパーなどがありますが、夏風邪の原因として多いアデノ、エンテロウイルスはアルコールが効きにくいので手洗いの代わりに使う場合は注意が必要です。うがい薬もやり過ぎると粘膜を痛めてしまい逆効果になってしまう場合もあるので注意しましょう。

 

直接風邪のウイルスを攻撃する薬や予防薬はありませんので、自分の免疫の力を高め、痛んだ細胞を再生する力を強くする事が大切です。ストレスを溜めず、十分な睡眠、休息を取り、栄養をバランス良く摂取するようにしましょう。
 

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